(オゴオグ村、カレオ村、チュパック村、ルナス村)
カダクランはバギオ市から車で約10時間、深い山間にある美しい町です。
2010年7月から2011年6月の一年間、CGNは山梨県のキープ協会の現地パートナー団体として、カダクランの4つの村でアグロフォレストリー(森林農法)を取り入れた森林再生事業を実施しました(国土緑化推進機構・緑の募金助成事業)。この事業では、アルヌス5,000本、カリエンドラ5,000本、アラビカ・コーヒー22,666本の合計32,666本の苗木を植樹。104家族が植樹に参加しました。また、植林を自主的かつ継続的に行えるよう、4つの村それぞれに苗木場を設置し、苗木の育成を始めました。そのほか、化学肥料や農薬を使わない苗木育成の方法、アグロフォレストリー栽培のコンセプトや方法について講習会や、小学校、高校での環境教育ワークショップなどを開催しました。
事業終了後もCGNはカダクランでモニタリングを継続しています。小学校や教員向けの環境教育ワークショップを開催したり、日本人向けスタディツアーを開催するなど、地域の環境保全に努めています。コーヒーの収穫後の加工技術講習会も行いました。
カダクランでは当初からプロジェクトを率いてきたアシュレイさんがコーヒー栽培を継続しています。バーリグは、バギオのあるベンゲット州とは気候が異なり、収穫期にもずれがあります。また、広い平地がなく丹精を込めて育ててきたコーヒーの収穫後の精製と乾燥に苦慮しています。勉強熱心なアシュレイさんは、アラビカの品種に関する知識も豊富にあり、新しくコーヒー栽培に参入したいという人向けに、コーヒーの種づくりも熱心に行っています。バーリグのコーヒーはなかなか市場に出回らず希少価値があり、バギオ市でも珍しがられています。