山本博文の北ルソン・コーヒー探訪記⑦

新年もコーヒーの年になりましょう

 新年あけましておめでとうございます。

 昨年は「あっ」という間の1年でございました。今年はきっと「えぇ!!!?」という間の1年となること必死です。数週間後にはインドネシアにいる予定ですし、他にもいろいろとこの国のコーヒーの組織に対して提案をしていく予定ですからね。きっと驚きと落胆とツッコミに満ちた1年になる事でしょう。ふふ。

 

 さて、2014年最初にいた場所は「コーヒー農園」でした。おいおい、どこまでもコーヒーな奴だ、ちょっと気持ち悪いぞ、と思われても結構、これはこれで、結構いい気分でした。いつもとは違った雰囲気のコーヒー農園で夜露にぬれるコーヒーの木。月光が夜露に反射して怪しく、そしてロマンチックに光っていました。そんな始まり方の今年、4日よりCGNさんと一緒に「コロス」へ行って参りました。若輩者ながら、ワタクシがレクチャーするセミナーをするためです。それについて今日はちょっと書きます。

 参加者は20名のコーヒー農家さん。内容は、コーヒーの収穫後の精選方法についてです。前回もお伝えしましたが、収穫後、コーヒーは結構な手間がかかります。それぞれの段階において適切に処理をしなければ、すべて品質の劣化につながってしまいます。どのようなコーヒーの実を収穫すれば良いか、果肉を除去した後の処理をどのようにおこなうか、発酵槽にてどのぐらい時間をかけるのがよいか、乾燥はどのように行うか等々、出来るだけ簡単にお伝えしました。

 参加者の中には、昨年苗木を植えたばかりの方もいて、想像がつかないテクニカルな部分もありましたので、それについては、セミナー後実際に行ってみました。やはり、ただしゃべるよりも効果的です。

 

最後は、他のコーヒー生産国の農家さんを写真で紹介。フィリピンの栽培方法とは違ったやり方をしているものばかりを集めたので、「はぁ」「ほぉ」「へぇ」と喜んでくれました。

 実際にセミナーをやってみると見えてくるものがあります。もっと簡単に分かりやすく伝えていくこともそうですが、何度も何度も同じ事をお伝えしていかなければいけないなと強く感じました。また、こういったことをアドバイスできる人材の少なさに危機感も覚えます。事実、ボクが学んでいる大学のコーヒーの研究をおこなっている教授自身で現地へ赴き、セミナーをおこなっていることがほとんどです。人材の確保。つまり、研究者と農家をつなぐ人材。難しい言葉を使わずに分かりやすく、そしてフィールドでデモンストレーションができる人材を育てていくことが急務となりそうです。

 

 ボク自身もまだまだ、勉強していかなければなりません。今年一年間でどこまで成長できるか、月々日々に挑戦挑戦です。

  

あ、そういえば、お節たべましたよ。あぁーおいしかったわ。